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映画の徒然メモ。他サイトでのログを移植中
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※ストーリーに素直に感動した人は読まない方がよろしいかと※

タイトルどおりです。AIの映画です。(のっけからオヤジ)

愛をインプットされたオスメント・メカ(まだ可愛い盛りだった頃)が母の愛を求めて三千里どころか二千年の旅をする。その間の彼の心を占めるものはただひとつ、ママ。「人間になればママに愛してもらえる」と繰り返し繰り返し、呪文のように呟きながら彼は彷徨う。旅の果てに彼が見出したものは…?というストーリー。
これで胸キュンしてしまった人達が実際観て、感動したかどうかはわからない。面白くないわけじゃないんだけど、製作者の期待した反応をたぶん私はしていない。

「キューブリックで観たかったなあ」

そう思った映画、というのが冒頭の結論なんだけど。

あらすじ>>>
未来。人々の周りには彼らをサポートするために造られたロボットがあふれていた。外見は人間と変わらないロボットたちだが、唯一、感情だけが欠けていた。しかしある時、不治の病にかかった少年の代わりに夫婦に与えられた子供のロボットに、実験的に愛をプログラムする試みが初めて行われた。少年は夫婦の愛情に包まれ生活を送るのだったが…。

 
[オススメするタイプ]
・愛だろ、愛。
・ロボだろ、ロボ。
・クマだろ、クマ。
・ジュード・ロウだろ、エロいだろ。

[オススメできんタイプ]
・キューブリックの企画だなんてオラわくわくしてきたぞ!

ルールその1。感動したければ、デイビッドを可愛いと思いましょう。

…この時点でワタクシ感動レース脱落決定でございます。可愛くありません。むしろ怖いです。彼に愛をインプットしたのは母親。だから母親にしか愛を求めない。母親の愛だけが彼の欲しいモノ。父親や本当の息子、アウトオブ眼中です。母だけを忠実に愛し続けるその執念は正にターミネーター並。その一転集中型(しかもしつこい)なのめりこみが、逆にロボットくさいです。愛ってこえぇー!!
あと、この子微妙に成長してて顔がえなりかずき(昔)に似てたよ…とか初期の感想だと書いてるんですが、そんなの今となっては些細なこと過ぎてへそが茶を沸かしますね。劇的ビフォーアフターを遂げるオスメント君を誰が予想できただろうか…。

ルールその2。キューブリックの名前は忘れましょう。

…期待しちゃうんだよね。どんなに画面がスピちゃん色に溢れようと、あのオトコが遺したモノがこんなんで終わるものか!さあ出て来いキューブリック色!俺にぶちかましてみやがれ!!

…と期待し続けると、消化不良どころか何か激しく違うモノを見せられて終わります。途中は一部「あーここらへんキューブリックっぽいかも」と思うところはあるんですが。
たとえばジャンク・フェアのロボット大破壊シーン。あれをキューブリックが撮ったらもっと人間性を破壊したシーンになっただろう。冷え冷えとした狂気と恐ろしさか、切れば血が出る生々しい恐怖だったかはわからないけれど。
馬鹿馬鹿しい意見だけれど、HALを衆人環視の中解体するとしたら、観客としての人間はどんな反応を示したんだろうか?お祭り騒ぎがかもし出す恐怖を表したかったとしても、スピちゃんだとやっぱりお祭>恐怖だ。お祭<<<<狂気になっただろうキューブリックを想像すると、やっぱりそっちが観たかった…。
余談ですがベイ監督やブラッカイマー君だとお祭>>>>(中略∞)>>>恐怖になります。あそこまで行けばもうオレに何も言うことはねえ。

つか、そもそもの始まり。絶対実の息子が目覚められるとわかったとき、かーちゃんは「早まったァァァ!!」と思っただろうと。ロボット起動しちゃったっちゅーねん。何年も待たせといて何でこんなタイミングだっての。オーノー。もっとTPO心がけろよ!!

おかしい。
どう考えてもおかしい。
私は親子モノに弱いはずだ。しかもマザコンだから(自己申告)母親モノには尚弱々しいはずだ。
そして未来モノが好きだ。そんな私のツボにこの映画はジャストフィットなはず
何故こうも絶妙にツボを迂回していくんだ。
CGはすごい。すごいけど、それだけ。

そんな中で、ヒットだったのがジゴロ・ジョー。危うくジュードに惚れそうになりました危険危険!むしろジョーに惚れました。デイビッドよりよっぽどロボットらしくそして人間らしく見えたぞ。最後の「僕は生きた」と言う台詞、思考パターンは回路が生み出す機械でしかない存在だとしても、自意識の片鱗が見えた。それに比べてデイビッド、あそこまでしてくれたジョーが別れようとしてるのに「グッバイ」で終わりか。あっさりしすぎ。そんなに(インプットされた)ママだけが大事か。それが逆にロボくさいんだ君は。

ブルー・フェアリーに出逢って「僕を人間にして」と願い続けるシーンでこの映画は終わるのかと思いきや。

やっちまったよスピルバーグ。
何 で す か あ の オ チ は


いきなり何千年が経つというのもアレだが、何の伏線も無しに出てくるヒョロちゃん達は何なの
「何だこの伸びたリトルグレイ!!?」と思った私を誰が責められようか。いや、責められても認めんぞ。
あれは宇宙人じゃなくて未来のロボットだっけ?まあそんな無駄な存在設定はどうでもいいです。宇宙人にしか見えなかったから。人間くさすぎたけど。(行動や思考パターンが)

そしてこの後。ある意味これはホラーにすらなり得る(と思ってしまった)展開。
デイビッドが求めてるのはママだけ。ママに会いたい、僕の願いはそれだけだ…それに対してヒョロちゃんは言う。人間を甦らせるには一部分(骨とか)が必要、そこまでしても甦った人間は一日しかもたないのだよ…。
でも、デイビッドは生き返らせる。
自分の望み(=ママに愛してもらうこと)を叶えるためには、死人を呼び戻すことすら手段のひとつでしかないのだ。たった一日の生のために。
そこまで愛のインプットは強力なのか。
人間の愛が生まれたようには見えなかった。ただ、機械が如何にインプットされた情報に忠実かということをありありと見せられただけだ。

で、さぞ満足だったろう独り善がりの一日が終わり。
デイビッドは初めての眠りにつく。
あれは壊れちゃっただけか?
どうも甘い気がしてならない。望みが叶って満足して、それで「眠り」という手段で機能を止めたのか。どうも詰めが甘すぎる。
あれはママが眠りに落ちるのを眠れないデイビッドがずっとずっと見ていて、もう動こうとしなかったって方がラストの感情が生きたんじゃないかなぁ…と、世界のスピルバーグに反論してみたりする。

あ、テディも一緒に甦ってよかったね★と言っておきます。マジで心底安堵した。デイビッドのことだから隣で凍りついてるテディのことなんか忘れ去ってると思ってたんだぜ。

一番愛しかったのは、宙から落ちたテディがポコポコ歩き出すシーン
一番笑ったのは、首をひねってミュージックスタートなジュード
一番可愛かったのは、ご婦人方について意気揚々とオスメント君に語るジュード

あれジュードばっかり。
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