忍者ブログ
映画の徒然メモ。他サイトでのログを移植中
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

映画化決定する前に、原作を読んでいたので、今回観に行くに当たって再読―――したものの、「あ、やべェ全然原作とは関係ねーんだった」と気づく切なさよ。全部読んだけどな。やっぱり面白かったからいいんだけどな。
とりあえず映画→原作に行くのならば、公式スピンオフ「グリフィンの物語」(ハヤカワ文庫、今ならたぶんまだ本屋で平積み)をオススメしたい。映画中、もっともよく出来たキャラクターと言っても過言ではないグリフィン、原作には出てこないからな。

そもそも映画化が決まったとき、キャスティング的に初めて知ったのは「ジェイミー・ベル、『ジャンパー』へ出演決定」だった。そのときには、デヴィッドを彼が演じるのだと思った。それはとても楽しみだと思った。
そうしたらヘイデンが主役に決定して、ああ違うストーリーなんだな、とそこで理解した。だからまあ、そんなもんだ。

あらすじ>>>
普通の高校生デヴィッドは、ある日凍結した川に落ち、図書館への瞬間移動を体験した。そして彼はその力を悪用し、銀行から大金を盗み取る。その後、母の失踪から人が変わってしまった父との生活を離れ、ニューヨークで「世界中のどこへでも瞬時に移動できる」という自由を満喫していたデヴィッド。しかし、パラディンというグループの存在と、その組織に自分が追われていることに気づく。そして、偶然出会った同じジャンパーと協力し、何千年も続くというジャンパーとパラディンとの戦いに巻き込まれていく。


[オススメするタイプ]
・待ってたよヘイデン!
・世界を股にかけた「ジャンプ」シーンを単に楽しみたい
・実は『アンブレイカブル』のサムが一番好きなんだ…

[オススメできんタイプ]
・乗り物酔いが激しい
・ボーンシリーズでちと酔った
・深みのある話が好き
・原作の「忠実な映画化」を望みます


原作つきの映画だと、最早枕詞の「全然違う」「原作には勝てない」「イメージと違う」…これはもう、表現のフィールドが違う以上仕方の無いことで、乱暴にくくってしまえば言うだけ無駄だ。それぞれを別物と割り切って楽しむのが一番いい。頑なに映画を拒否っていても、損をする。
だから基本、私は「映画のための改変」は大いにアリだと思っている―――とか心が広いぜ的な主張をしながらも、好きな小説だと「そりゃ有り得ねぇだろうがよ!」と吠え立ててしまうわけだが。(例:ウォッチャーズ)(マイナーすぎて誰も知らない)(でもあれは無い)

今回の『ジャンパー』は、原作とされるストーリーとは120%ずれている。

批判ではなく事実だ。「ジャンプできる人間=【テレポーター】が存在する」というアイディアだけを軸に、主人公の名前エトセトラを使っただけで、主題から目的から何もかもが違う。勿論映画化に当たってまったく(個人的に)許せる改変もその中には多い。彼女のミリーを同級生にしたのも構わない。初めてジャンプするきっかけも、映画になる以上構わない。(しかし氷の下というとよりによって『レインディア・ゲーム』を思い出すトラウマ)

しかし、メインの登場人物となるうちの2名が、原作にはまったく影も形も存在しないというのは、どうなのだろう。

グリフィンはいい。主人公以外のジャンパー、という存在はある意味必須だ。むしろこの存在は原作にもあるべきで、だからこそ原作者がスピンオフを書いたのではないかな、とまで思う。
それほどあのキャラクターは良かった。能天気な主人公と違い、過去を背負い、一種ハイな状態でおかしくもなりながら、必死に飄々と生きている。演じたジェイミー・ベルは、誰もが「大きくなって!」と感慨を抱いたと思うが、目の表情が実に良かった。マシンガントークなあの訛りも、いい意味で耳に残る。

問題なのは、パラディンとかいう組織なのであって。

深読みすれば、この「狂信者」集団は、原作で言う[母を殺した狂信者―――これはこれでステレオタイプな描き方だった気もするが]の別バージョンなのかもしれない。しかしとてもありがちだ。主人公たちを追う、古から存在する謎の「悪」組織!そこに「彼女」を存在させたのもありがちすぎる。それなりの説得力があればいいのだが、「彼女」に関してはゴミほども(失礼)存在理由がない。ダイアン・レイン使ったって騙されないんだからね!!
だいたい[母がパラディン、というのは百歩譲ってまだいいとしてわざわざジャンパーという設定にする意味がどう考えても「遺伝でっす!」という以外に見当たらないんですがなら母にも目に見えるジャンプシーン用意したれよ]最後のシーンの科白も意味がわからんかった…「彼女」こそが混乱の元だったような気がする。映画内の話だけでなく、観客にとって。

しかしパラディン側のローランドを演じた僕等のサム自身は、とても楽しませてくれる。わぁいいつライトセーバー振り回すのかな!!という期待で胸が膨らむ90分…いや、似たようなものは振り回してたけど紫に光らなかったのが残念だ。
にしても『アンブレイカブル』をある意味超えたあのヘアスタイル。いつ脱げるのか気になって気になって気になって(中略)たら映画が終わった。残念だ。ヘイデンとは再共演だったんだなぁ、と二人が同じ画面に出てきて初めて気づいたよ。(遅い)そう考えると、これは壮大なメイスの復讐劇だったということだな!そうか納得した!

ヘイデンについては、彼のことが好きな人なら満足しただろうとしか言えない。相変わらず演技が(以下略)。そういえば少女時代のミリーを演じた子、すっげ可愛かったけどすっげ演技下手じゃありませんでしたか。気のせい?

日本に関してはもうツッコミを入れんことにします。とりあえずグリフィンとデヴィッドが銀座から渋谷まで楽々歩いてたのは若いからだよね。銀座で観たんでその点面白かったです。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
メールフォーム
カウンター
忍者ブログ [PR]