忍者ブログ
映画の徒然メモ。他サイトでのログを移植中
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ピクサー最高傑作!…ではないけれど、よくぞここまで台詞(ほとんど)なしでロボット達の感情を描き出したものだと思う。見終わった後でほっとする作品。

あらすじ>>>ウォーリー(2008)
人類に見捨てられ、ゴミに埋め尽くされた29世紀の地球。そこで700年もの間、黙々とゴミ処理を続けるウォーリー。いつしか感情が芽生え始め、いまではゴミの中からお気に入りを見つけてコレクションすることが彼の楽しみになっていた。中でもお気に入りはミュージカル映画「ハロー・ドーリー」のビデオ。それを見ながら、映画の中の登場人物みたいに自分もいつか誰かと手を繋ぎたいと夢見る日々。そんなある日、一体のロボット“イヴ”が地球に降り立った。その白く美しい姿を一目見てたちまち恋に落ちたウォーリー。あの手この手で彼女の気を惹こうとするウォーリーだったが、ある時、お気に入りのヒョロリとした物体=“植物”を見せた途端、イヴは動かなくなり、やがて突然現われたロケットに回収されてしまう。イヴを助け出そうとロケットにしがみきそのまま宇宙へと旅立ってしまうウォーリーだったが…。

[オススメするタイプ]
・R2-D2にときめいたことがある
・強い女の子にもときめく

[オススメできんタイプ]
・SFは派手なアクションであるべき
・ロボットは部品の集まりにすぎない

少し考えればゴミ処理ロボなんて1台だけ作るわけないんだから、奴が大量生産だということは簡単に予想がつく筈なんですが…そうだよな、日本が誇るあの青タヌキ猫型ロボットだって大量生産だもんな。しかしそこを考えたことがなかったので、ゴミまみれの街の至るところにウォーリー(と同じ形のロボ)が壊れて朽ちている光景はシュールに哀しかった。が、心が芽生えたとはいえ、自分以外の自分をウォーリーが認識してるかは怪しいもんですが。スペア部品の宝庫くらいに思ってんじゃなかろうな。心が芽生えた結果合理的な性格になったんじゃあるまいな。(そんな)
ウォーリーがひとりぼっちでゴミだらけ(プラス自分いっぱい)の街を駆け抜けていくシーンのカメラアングルが素晴らしい。ぐんぐん引いて俯瞰で街を映し出すカメラ、砂煙を立てながらちまちまと走っていくウォーリー。うっかり見逃してしまいそうなほど、ちっぽけな存在。おお、正にウォーリーを探せ!山と詰まれたあのゴミの中には[トイ・ストーリーに出てきた家具]も眠っているそうですが、物持ちいいですね。
朝起きてご飯食べて(ソーラーチャージ)仕事して、ゴミの山からささやかな宝物を見つけて持って帰る。新しいコレクションをしまって『ハロー・ドーリー!』見て、自分の孤独をかみしめて…の繰り返し。友達はイニシャルG。いや、700年で進化しすぎたんだと思うけど感情豊かすぎで打たれ強すぎなイニシャルG。最初ベンジョコオロギかと思ったんですけど、設定的にイニシャルG。

そんな毎日×700年で初めて、空から猟奇的な彼女がやって来たらそりゃ惚れるよね。

ウォーリー → イヴ → シメイ という感じで、一目会ったその日からわかりやすく恋焦がれ、雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ雷ニモ負ケズ、ひたすらにイヴに恋するウォーリー。心をこめたおもてなし兼アプローチが、ことごとく斜め上の結果になるウォーリー。とりあえず私はプチプチとビデオテープ引っ張りが好きです。ルービックキューブは…たぶんウォーリーあれわかってないよね。せっかく綺麗なモザイク模様だったのに、一面全部同じ色になっちゃったよ?と思ってそう。イヴのやることだから何でもいいんでしょうけど!しかしこいつ本当に決断までは遅いけど決断したら早いな。

イヴは私としては思ったより早く出てくるんですが、それまでの時間でも長すぎだろ!飽きんだろ!と思う人は大勢いそう。イヴが出て来てからは一挙急展開、舞台は宇宙へ―――そして700年前に地球を旅立った人類達(予想・アメリカ人限定)が暮らす巨大宇宙艦へと移っていきます。

何もわからないウォーリーが主人公なので、こちらも何もわからずに艦の中を探検する感じ。何だか毎日風呂で見てるような腹をした人類が山のようですお母さん見ててつらいよ!歴代艦長の写真が間違った人類進化を見てるようだよ!まあ、なーんも動かなくてロボットがやってくれればいい世界で700年経てばああなるか。でもそこは環境保護映画ではないので、太っていようとも周囲に直接関心を向けなくても、無気力になったりはせずに結構みんな楽しげで優しい。
そう、優しいんです。メタボという言葉も生温いほど太りすぎで、人類は堕落してしまったのかもしれないけれど。きっととてつもなくみんな優しいんです。なあなあで仕事をこなしていた艦長が、いきなりアメリカ的開拓精神に目覚めて[地球へ帰るんだ!]とか言い出したときに、正直私は思いました。こんなおデブさん達があのゴミだらけの故郷で上手くやっていけるわけがないんだから、着いたら着いたで不満が続出して、やっぱり宇宙へ帰ろうとか艦長の責任問題とかもめ始めて、果てには血みどろの反乱が起こり―――(考えすぎ)
いや、本当に思ったんです。でもそんなことは起こらなかった。たまたま機械が便利すぎて当然すぎただけで、きっかけが強制的に与えられた人々はみんないい人だった。悪がなかった。よかった!
これを、だってアニメだしそれ主題じゃないしさ!と片付けることは簡単だけど、でもやっぱり喜びたいな。ピザは生えないけれど、みんな立てたし(そこかよ)あの地球でやっていけるだろうことを。

と、話は終わってしまいましたが、ウォーリーは人間だったら背後からどつきたくなること請け合いの子だと思います。でもロボットだしな!何でイヴはほだされたんだろう…珍しかったか、放っておけなかったか…たぶん両方だ。
最後が説教臭くなってるよ、と言ってる方もいますが、これはやっぱり製作側が言うように「環境保護映画ではない」のだと思う。人間が700年もああやって暮らしたらああなるよね!くらいの考えであって、訴えたいことはそこじゃないんだと思う。ロボットに恋愛語られてもな!(語ってはいないが)という方も、心持ち素直になって楽しんでみてはいかがでしょうか。
にしても、そりゃ基盤変えたらああなるよなとわかってはいてもラスト近くはちょっとうるっと来た。お約束でもいいんだ!お約束だからいいんだ!

まあ、一番忘れられないのは、艦内のお掃除ロボ「モー」がウォーリーを見つけたときの汚物!!という見事な反応なんですけどね。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
メールフォーム
カウンター
忍者ブログ [PR]